素材の話
ステンレス
鉄を主成分にクロム・ニッケルなどを添加した金属で、さび(stain)+にくい(less)+鋼(steel)からステンレスと言います。クロムとニッケルの配合量が多くなるほど品質が高く18-0→18-8→18-10→18-12とグレードが上がっていきます。ステンレスも鉄が主成分となっている以上、錆(さび)とは無縁ではないのですが、この材料を錆びにくくしているものが、酸化皮膜といわれる薄膜です。この酸化皮膜は目に見えません。ステンレスの表面には含有されているクロムの働きによって薄い膜が生成されており、仮に剥がれても酸素と反応してまた修復していく性質をもち、保護膜として内部の合金、金属の腐食を防ぐと言われています。ステンレスは他の鉄鋼材料に比べて腐食(錆び)しにくいですが、完全に腐食に耐性があるわけではありません。環境によっては酸化皮膜の再生がうまくできない場合があり、それが腐食(錆び)につながります。例をあげると食べ物がついたままの汚れた状態や水気を拭き取らず濡れたままの状態だと酸化皮膜の再生がうまくできず錆の原因になってしまいます。出来るだけ清潔にお使い下さい。